アーティチョークとは?食べ方・栄養素・レシピ&商品・栽培・歴史を紹介
ヨーロッパでは定番野菜でもあるアーティチョーク。
最近は日本でも見かけるようになりましたが、初めて見聞きする方も多いのではないでしょうか。
それもそのはず、このアーティチョークは日本の気候にはあまり適さず、国内栽培があまり普及しなかったのです。
現在は三浦半島をはじめ、関東を中心に栽培されていますが、生産量は未だ少ない量に留まっています。
しかし、栄養素は非常に高く、スーパーフードとしても注目が高まりつつあります。
今回はそんなアーティチョークについて紹介します。
基本情報
学名 | Cynara scolymus |
別名 | グローブアーティーチョーク、チョウセンアザミ、カルチョーフォ(単数)、カルチョーフィ(複数) |
科名 | キク科チョウセンアザミ属 |
原産地 | 地中海沿岸 |
利用箇所 | 花、茎、葉、根 |
アーティチョークは、地中海沿岸(中央イタリア、北イタリア・アルベンガなども)を原産地とするキク科の多年草。成長すると、15cmほどの鮮やかな紫の花を咲かせます。
和名の「チョウセンアザミ」といった方が、少しイメージがつきやすいかもしれません。
そんなアーティチョークの品種は90以上にも及び、「カルチョーフィ・サルド」「カルチョーフィ・ロマネスコ」「ヴィオレット・ディ・トスカーナ」など様々。旬の時期は春ですが、秋に収穫される早生のものもあるため、イタリアでは一年を通して食べられています。
なお、食用にするのは、中心の花托(かたく)部分とガク片の一部。開花前の大きなつぼみ状になったものが刈り取られます。
ちなみに、近縁種のカルドンは軟白した茎が食べられます。
風味や栄養素
日本の春野菜と同じく、独特のえぐみやほろ苦さ、そしてほのかな甘みが特徴的。
生で食べるとカリカリとした食感、加熱するとソラ豆のようなホクホク感が楽しめます。
他の食材に例えると、カリフラワーやゆり根にも少し似ていて、風味は茹でたてのタケノコのようです。
栄養素としては、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンE、カルシウムの吸収を助けるビタミンKを含んでいます。
その他にも、カリウム・マグネシウム・ナトリウム・マンガン・カルシウム・亜鉛・銅・鉄といったミネラルも摂取でき、食物繊維も豊富。
なんでも約60%が水溶性食物繊維なんだとか。
また、コレステロールや糖質の対外排出作用が高く、腸内の善玉菌を増やしてくれます。
高コレステロール血症などの生活習慣病の予防、消化不良・食欲不振の改善など腸内環境を整えるのにはぴったりでしょう。
ちなみに、葉の部分には肝臓の解毒作用があるシナリンも含有。イタリアでは、二日酔いを防ぐ薬草茶としても知られています。
利用法
食用、飲料用、クラフト用、染色用、観賞用として利用されます。
- 食用:フリット(素揚げ)、煮込み料理、オイル漬け、サラダ、和え物など
- 飲料:薬草茶
- 染色:黒緑、鈍色、利休鼠など
- 観賞:鉢植えや庭での栽培および観賞
- クラフト:ドライフラワーやスワッグなど
茹で方
- 逆さにして塩水に30分程つけ込み、汚れを綺麗にとる。
- たっぷりのお湯を沸かし、レモン(または酢)とひとつまみの塩を加えて20~30分ほど弱火で茹でる。
- 竹串がスッと入る程度まで火が通ったら、ザルに揚げて粗熱をとる。
- 上部を切り落として中央の花の部分を取り除いたら、食べやすい大きさにスライスして、お好みのソースなどでいただきます。
(※成長したものは中に産毛が生えています。早生の小さなサイズは柔らかいものが多く、食べやすいです。)
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歴史と小話
9世紀から栽培されていたとされ、15世紀頃からは改良もされ始めたのだそう。
近隣のフランスやスペインはもちろん、移民によってアメリカ大陸にも伝わりました。
なお、日本には江戸時代に渡来したという説もあるようです。
花言葉は「警告」 「独立独歩」 「傷つく心」 「傷つく恋」 「そばにおいて」 「孤独」 「厳格」など。
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