ビリヤニとは?本場インドの味わいを紹介するレシピ&食べ方ガイド

2023年4月2日

テーブルの上に乗るさまざまなインド料理
ビリヤニは、インド亜大陸が発祥の地とされる、スパイスと香辛料をたっぷりと使った独特の風味が魅力の料理です。米や肉、野菜をスパイスの効いたソースで炊き上げたもので、世界中で人気を博しています。

本記事では、ビリヤニの歴史や種類、作り方、そしておすすめのレシピなどについて紹介します。
ビリヤニについて知りたい方や、自宅で手軽に作ってみたい方はぜひご覧ください。

そもそも「ビリヤニ」とは

ビリヤニとは、スパイスと米、肉や野菜を混ぜ合わせた、インド亜大陸の料理です。
インド・パキスタン・バングラデシュ・スリランカ・中東など、世界中で広く食べられています。
ビリヤニは様々な種類があり、地域や国によって、味や調理方法が異なります。

>>は行|用語集 ビリヤニ

ビリヤニの歴史と起源

ビリヤニの起源には諸説ありますが、主にインド亜大陸のヒンドゥー教やイスラム教、そしてムガル帝国の影響が大きいとされています。ムガル帝国はインドにおいて16世紀から19世紀にかけて繁栄し、ビリヤニはこの時代に広まったと考えられています。ちなみに、ビリヤニの名前はペルシャ語の「birian」から来ているとも言われています。また、古代ペルシャから伝わった「パラオ(Pulao)」という米料理が、ビリヤニの起源に関係しているとの説もあるようです。

ビリヤニの種類

地域や文化によって、ビリヤニの種類も多種多様です。以下では、代表的な種類を紹介します。

ヒンドゥー教とビリヤニ
ヒンドゥー教徒では肉を食べることを避け、代わりに豆類や穀類を摂取する傾向があります。
そのため、ヒンドゥー教のビリヤニには、野菜や豆類を中心に使用することが多いです。具材としては、野菜・ナッツ・カシューナッツ・ローズウォーター・サフラン・カルダモン・クミン・ナツメグ・カイヤンなどのスパイスを使用します。米にはバスマティ米が使われ、香りが強く、カレーなどと一緒に食べることが多いです。

イスラム教とビリヤニ
一方、イスラム教のビリヤニには、肉をたっぷりと使用することが一般的です。
具材としては、ラム肉・チキン・牛肉・魚などが使われます。米には、インド亜大陸で一般的に使用されるバスマティ米が使われ、カルダモン・クローブ・サフラン・シナモン・クミン・コリアンダーなどのスパイスが使われます。ちなみに、イスラム教のムハンマド・ビン・カーシム将軍がインド亜大陸に上陸した際に、このビリヤニを広めたとも言われています。

ムガル帝国とビリヤニ
ムガル帝国は16世紀に北インドを支配した王朝で、ビリヤニの発展に大きく関与しました。ムガル帝国は、中央アジアやペルシャ地方から多くの料理人を招き入れ、様々な料理文化が交流される中で、ビリヤニも発展しました。

その他にも、ビリヤニは地域や国によっても様々な種類があります。
例えば、南インドのテルグ語圏では、野菜やアンダル・カチュンバ、トマトなどを使用した「ベジタブル・ビリヤニ」が人気です。一方、インド南部では、テルグ語圏のビリヤニに対し、ドーサやイドリなどの軽食が主流であり、ビリヤニはあまり食べられていません。代わりに、チキンやフィッシュなどの魚介類を使ったビリヤニが人気です。

ビリヤニの栄養価

ビリヤニは、米や肉、野菜などが含まれるため、多くの栄養素を摂取できます。
一般的に、1皿のビリヤニには以下のような栄養素が含まれます。

  • カロリー: 約400-500 kcal
  • たんぱく質: 約10-15 g
  • 脂質: 約10-15 g
  • 炭水化物: 約60-80 g
  • ビタミンB群: ビタミンB1、B2、B3、B6
  • ミネラル: ナトリウム、鉄分、カリウム

ビリヤニの作り方

ビリヤニの作り方は、地域や家庭によって異なりますが、基本的な手順は以下の通りです。

  1. 米を洗い、水に浸ける
  2. 鍋にスパイス、野菜、肉(または魚介類)を入れて炒める
  3. 米を加え、水を加えて蒸す

ビリヤニの肉の種類やスパイスの種類は地域によって異なります。
また、肉や魚介類の代わりに野菜を使ったビリヤニもあります。

ビリヤニの食べ方

ビリヤニは、スパイスが効いた濃厚な味わいと、独特の香りが特徴的です。そのため、単体で食べるのではなく、ライタやパパドなどの副菜と一緒に食べることが一般的です。また、南インドのビリヤニは、カレーやラッサムなどのサイドメニューと一緒に食べることもあります。さらに、インドではビリヤニを手で食べることが一般的であり、手の平や指先を使って、米と具材を掴んで口に運びます。これは、ビリヤニが実質的にカレーライスとして食べられる地域も多く、手で食べることが自然な文化であるためです。

ビリヤニの健康効果

ビリヤニには、健康に良い効果があるとされています。まず、ビリヤニに使われるスパイスには、消化を助ける効果があります。また、ターメリックやクミン、コリアンダーなどのスパイスには、抗酸化作用があるため、体内の酸化ストレスを軽減する効果が期待できます。さらに、ビリヤニには、肉や野菜などの栄養素が豊富に含まれており、バランスの良い食事としてもオススメです。ただし、ビリヤニに含まれる油脂や糖質の量には注意が必要であり、過剰摂取には注意しましょう。

 

■ビリヤニのおすすめレシピ&Webページはこちらをチェック!

 

まとめ

ここまで、ビリヤニについて解説してきました。
ビリヤニは・インド・パキスタン・バングラデシュをはじめとした南アジア諸国で親しまれる、独特の風味を持った米料理です。スパイスの香りが豊かで、肉や野菜、卵などが加わって味わい深い一品です。

ビリヤニのレシピは多岐にわたり、地域や家庭によって異なるものがありますが、基本的には、ライスと具材を別々に煮込み、最後に混ぜ合わせることで作られます。また、ビリヤニには様々な種類があり、ラムやチキン、野菜などを用いたものが一般的です。

ビリヤニには、風味だけでなく健康効果もあります。スパイスに含まれる成分には、抗酸化作用や抗炎症作用があるとされ、免疫力アップや消化不良の改善に役立つとされています。

ビリヤニは、南アジアの文化と歴史を感じさせる、独特の料理です。一度食べたらその風味や味わいに虜になる人が多いことから、世界各地でも人気が高まっています。自宅で作るのは難しいと思われがちですが、手順を把握すれば意外と簡単に作れるので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

>>ビリヤニに関連する動画はコチラをチェック